繁殖の前に

               

ハムスターを繁殖させる前に

ハムスターを飼ってしばらくすると、ハムスターの赤ちゃんを育ててみたいと思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。

ハムスターはとても繁殖力が強く、一度にたくさんの赤ちゃんが生まれます。ゴールデンハムスターでは平均8匹、ドワーフハムスターでは平均4匹、多い時には数十匹生まれることも。これだけの赤ちゃんを育てられるかを、しっかり考えてください。

もし全部の赤ちゃんが育てられないなら、出産の前に友達や知り合いに声をかけ、里親を探しておいてください。

繁殖の条件

ハムスターは生まれてから約1ヶ月で大人になります。

繁殖ができるようになるのは、生まれてから2ヶ月以上たってからが目安です。

生まれた月日がわからない場合は、体重80~130グラムを目安にしましょう。

年をとるにつれて元気な赤ちゃんが産めなくなる可能性が出てくるので、1歳半を過ぎたハムスターは適しません。

一生を通じて繁殖に適する期間は、オスが2年間、メスで1年間です。発情期は春と秋で、気温20~22度、12時間以上の日照時間、バランスのよいエサです。

いつも温かい部屋で飼っているハムスターの場合は、ほぼ一年中発情期が続くこともあります。

また、同じハムスターでもゴールデンハムスターとドワーフハムスターを交配したり、同じドワーフハムスターでもジャンガリアンハムスターとキャンベルハムスターを交配したりしてしまうと病気になりやすいなど、体に問題がある可能性が高くなります。

また、ロボロフスキーハムスターの繁殖は難しいといわれています。

太りすぎのハムスターは発情しにくいので不向き、甲状腺機能の低下などが原因と考えられます。

ハムスターのお見合い

ロボロフスキーハムスターの赤ちゃんハムスターを繁殖させるには、まずお見合いをさせます。

ドワーフハムスターでつがいで飼っているものは、お見合いの必要はありません。

ここでは、普段は1匹で飼っている場合について説明します。

ハムスターは次の条件が整っていれば一年中繁殖が可能です。

①発情できる年齢になっていること
②気温が20~22度
③日照時間が12~14時間
④十分な栄養を取っている。

飼育されているハムスターは、1年中この条件が整っているので、いつでも繁殖できます。

しかし真冬や真夏は体力が衰えるので、繁殖は避けた方がいいでしょう。

いきなり同じケージに入れるとけんかになるので、まず、オスとメスを別々に入れたケージを隣り合わせに置きます。

そして、4~5日間様子を見ます。なぜ4~5日間待つのかというと、メスは4日に一度、12~20時間だけ発情するからです。

通常は夕方から発情します。発情の翌朝には陰部がはれて、どろっとした分泌物がついています。

お互い敵意がなく、うまくいきそうな雰囲気でしたら、メスをオスのケージに入れます。オスをメスのケージに入れると、気が立っているメスは、縄張り荒らしと勘違いし、攻撃してしまいます。

移してみて、最初は喧嘩をして噛みついたりしていても、しばらくすると仲良くなることもあります。

焦らずに観察しましょう。

しかし、けんかが激しくなったらすぐに別々のケージに離します。

2匹を一緒のケージに入れてしばらくすると、オスがメスを追いかけ始めます。やがてオスのにおいをかぐと、お尻を突き出して止まるポーズ(ロードシスという)を5~10秒ぐらいとり、交尾を始めます。

交尾は20~60分の間繰り返し行われ、交尾が終わって24時間くらいたつと、メスには膣栓が形成されます。これで膣がうまくふさがれば、交尾は成功です。

妊娠したメスは気が荒くなり、オスを攻撃するようになります。

交尾が終わったらすぐに別々のケージに離してください。

ハムスターはメスが1匹で出産から子育てまでするので、オスを一緒にしておく必要はありません。

妊娠すると、交尾してから10日くらいでメスの下腹部が膨らんできて、体重も増えてきます。また、歩き方ものろのろしてきます。

交配が確認できなかった場合は、4日目に交配したオスをメスに近づけてみましょう。

メスが攻撃的になっていれば妊娠しているということになります。

メスの反応を見て、妊娠していないようなら発情を待ってもう一度交配させます。

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